茉莉、19歳。大学1年生。彼女のそばにはいつも野球があった。3歳から家族で野球観戦、初恋は中学の野球部キャプテン、高校では吹奏楽部に入って、甲子園を目指す野球部の応援。そして大学生になった茉莉は、野球場でビールの売り子のアルバイトを始めた。
コンコースから階段を上がってライトスタンドに出ると、一気に視界が開け、3万の客席と、緑鮮やかなグラウンドが目に飛び込んでくる。この瞬間がたまらない。
しかし…バイト3日目、まだ休憩時間におしゃべりする友だちもいない彼女の153cmの体と心に、10kgの樽と17杯分のビールが、重くのしかかる。
可愛いだけじゃ売れない? 先輩の常連客に売るのは御法度?
売上No.1の売り子・ちひろや、樽交換を担う大野といった同僚にはげまされ(イジられ)ながら成長する茉莉の姿を描く、青春お仕事コメディ!